山号額:この山門はまだ築200年程ですが、金光山の山号額は臨済宗中興の祖である白隠禅師の書なのです。この筆致は見事ですね。

大玄関:玄関本体は旧態ですが、屋根が変わりました。本堂屋根に合わせて銅板葺き瓦棟の唐破風屋根です。足元も敷瓦が張られました。

大玄関と本堂:華美ではありませんが、落ち着いた味わいのある姿と、皆さん喜んで下さいます。深めを増す経年変化も楽しみです。

本堂正面濡縁:一間幅の濡縁は陽当りも良好なのですが、
夜静かに座るにはもってこいのナチュラルスポットです。

壷庭:中庭が設けられましたが、ここから見ると本堂の屋根が振れ隅であることと、屋根勾配が照り起り(てりむくり)屋根であることがよくわかります。
振れ隅・・・屋根の四方に下る隅棟の角度が45°ではない工法。
            正光寺の本堂の大棟を出来るだけ長くしたかった為、極端な            振れ隅を行なっています。屋根勾配も南北面は緩く東西面は急になっています。
    *照り起り屋根・・・寺院屋根の多くは反りが強い(照り)ものですが、お椀                型に椀曲した状態を起りと言います。正光寺の屋根は            上部が起り、すそで照っている照り起り屋根です。

内陣:本尊聖観世音菩薩は、一木造りの立像で気品溢れるお姿をしておられます。300年前に旧本堂を建立した折に大修繕が施されたご本尊様ですが、この度の新本堂建設でも仏師により全解体修復がなされました。

寺号額と古欄間:臨済宗初代管長足利紫山老師揮毫の寺号額
(101歳と書いてあります)と旧本堂透かし彫り欄間です。

本堂西面:正面の姿ももちろん良いのですが、東西の屋根の形も美しいのです。
そして、鬼が私達をいつでも見守って、毎朝カーンカーンと敲く木板や殿鐘も釣られています。

妙見堂:本堂の下間には鎮守妙見大菩薩をお祀りしています。
やはり真言宗時代からの妙見霊場でしたから、
今でも多くの信仰を集めています。

新位牌堂:旧位牌堂と規模は変わりませんが、耐震なども考慮されているのです。

地蔵堂:住職が柔らかい文字で書いた「地蔵堂」を
清延さんが刻字してくださいました。

地蔵堂(安骨堂)の内部:200程の仮安骨壇と清延(天峰建設の三男で彫刻士)さんの
奥様(陽子さん)が彫ってくださった地蔵堂本尊の六地蔵様です。

六地蔵:こちらが地蔵堂のご本尊様に奉安された六地蔵様です。六面それぞれに異なる六地蔵。地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上の六道で苦しむ者たちを救ってくださいます。

本堂入口には私達の欲望をはぎ取る脱衣婆(葬頭河婆さん)がにらみをきかせていますゾ。

空海像:正光寺は元々真言宗のお寺だった為に古くから弘法信仰が盛んでした。このお像は30年ほど前に塗替え修復されたものです。

本堂上間の貴賓室には白隠禅師の達磨図が掲げられています。

古時計:やはり広い本堂には大きな時計が必要です。旧本堂時代からのもので、どこかの公民館で使われていたぜんまい時計でしたが、壊れてしまったので、ひと手間加えて電波時計を組み込んでしまいました。

本堂東西廊下の電灯はお気に入りをぶらさげました。

坐禅するにも法要を行うにもちょうど良いくらいのおしゃれなインテリ照明の採用です。

大書院:24畳の和室で会議やお食事などができます。

小書院:書院とひとつながりの12畳の和室ですが、こぢんまりとした落ち着きのある
お部屋です。炉も切られていますので御抹茶でもいかが?
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